設立116年の歴史を持つ小東京のセンテナリー合同メソジスト教会は3日、教会の運営資金捻出を目的とした「ありがとうバザー」を同教会で催した。主に教会員から寄付を受けたという一般雑貨や手作り料理などが販売された他、地域社会からの支援に感謝の意を示し、太鼓演奏や空手、音頭など各種パフォーマンスを披露し盛況を極めた。
春恒例のバザーに掘り出し物を手に入れようと、開場前から待つ人もみられたという。テーブルに所狭しと並んだ無数の品々は、日用品から趣味の手芸品、陶芸品、スポーツ用品などさまざま。どれも安価で売られ、教会員が心を込めた手作り料理は、うどん、ちらしずし、デザートのケーキなどがテーブルを彩り、どれも「おいしい」と喜ばれた。翌週の母の日や誕生日、クリスマスなどのプレゼントにと、買い求める人も見られた。各種野菜やくだものは、新鮮で安いと好評で、ファーマーズマーケットのような活気に溢れた。
合同教会は約500会員を擁し、毎日曜の朝に日本語と英語に分けて礼拝を行う。仏教会など他の宗教や慈善団体との交流を継続し、個々の地域社会の発展に寄与している。さらに、小東京には近年、コンドミニアムが立ち並び、非日系が多く流入しており、それら他人種の住人との交流も深めている。
日本語の久山康彦牧師によると、バザーへの協力は、交流するキリスト教以外の団体や個人からも得られたといい「コミュニティーからの思いやりを感じた」と喜んだ。「日系社会が変わりつつある」と強調する同牧師は、80代後半に達した2世、60代の3世から、社会の担い手の若い4世へと世代交代が行われているとし「バザーでも若い人が、クックしたりして一生懸命働いてくれた」と、たたえた。
二世週祭の実行委員長を2年間務めたことのある英語部のマーク・ナカガワ牧師は、同教会が同祭実行委員会の会合に会場を提供したり、ハロウィーンの音頭や各種コンサートなどを開き、一般にも開放していることに胸を張る。バザーへの多大な支援については「われわれの社会に対する貢献が認められて、みんなが助けてくれたと思う。アリガトウ」と述べた。【永田潤、写真も】
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