ロサンゼルス都市計画委員会は8日、小東京地区の都市デザイン(CDO)計画を承認した。デザインが適用されるゾーンマップは、テンプル、アラメダ、3街、ロサンゼルス通りを囲む範囲で、アラメダの東側は含まれなかった。今後、計画土地使用運営委員会での審議を経て、市議会の承認をもって2014年2月までに導入される。
CDO計画は、小東京の風土や地理、歴史などを考慮し、小東京らしい形態や景観を整える目的で歴史的建造物の保存や店頭の看板やデザインなどにさまざまなガイドラインを設けるとともに、歩行者にとって安全な環境を提供することを義務づける内容。2000年初めごろから当時地域の開発事業を担当していた地域再開発事業局(CRA)と小東京協議会(LTCC)らコミュニティーが協力して開始した事業で、CRA閉鎖後は、市の都市計画局がこれを引き継いだ。
この日は、同委員会の計画承認を前に市庁舎では小東京と周辺地域を対象とした公聴会が開かれ、小東京、スキッドロウ、ダウンタウン産業ディストリクトなどから代表者が出席、意見を述べた。アートディストリクトからの出席はなかった。
ダウンタウン産業ディストリクトやスキッドロウの代表者は、3街の南側が小東京デザイン計画の対象となるゾーンマップに含まれていることに反発。委員会はこれを受け、サンペドロ、ロサンゼルス通り間の3街南側に関しては、スキッドロウとの複合計画にするよう決定した。
一方、アラメダの東側に位置する聖フランシスコザビエル教会(旧メリノール教会)、禅宗寺、西本願寺、羅府新報などは、長年にわたる小東京や日系社会とのつながりを強調し、ゾーンマップに含めるよう訴えたが、委員会はこの日必要な措置をとることができず、小東京を管轄区に含む第14区のホゼ・ウイザー市議が委員長を務める計画土地使用運営委員会での審議に持ち越しとなった。
【グエン・ムラナカ、アレックス・カネガワ、中村良子】
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