ロサンゼルス・ドジャースは12日、毎年恒例イベント「日系コミュニティーナイト」を開催した。スティーブ・イノウエ二世週祭実行委員長をはじめエミリー・フォリック女王やコートが登場し、コミュニティーの代表として観客に同祭への参加を呼び掛けるとともに、日系社会の存在をアピールした。
「LA祭太鼓」の力強い演奏とともにイベントはスタート。試合前のフィールドには太鼓の音頭が響きわたり、迫力あるパフォーマンスに、その場にいた選手たちからも「素晴らしい」と歓声が上がった。
続いてイノウエ実行委員長と女王、コートたちが登場し、イベントに花を添えた。一人ひとりが紹介されると観客からは大きな拍手が起こり、手を振り笑顔で応えていた。
イノウエ実行委員長は「ロサンゼルスはさまざまな人種が集まる都市。人種に関係なく日本人、日系人以外の人にも小東京、そして二世週祭の存在を広く知ってもらい、同祭に足を運んで頂きたい」と意気込むとともに、「祭りが成功するようこれから頑張っていきたい」と力を込めた。
国家斉唱はオレンジ郡で活動する日系合唱団「OCFC」が日頃の練習の成果を披露。スタジアムに響きわたる美しいハーモニーに観客からは大きな拍手が贈られた。
始球式は第二次世界大戦の日系退役軍人のジェームズ・オガワさん、ヒトシ・サメシマさん、ドン・セキさんが務めた。3人がフィールドに登場すると観客をはじめ選手一同が敬意を表すとともに、大きな声援を送った。
セキさんは「今日はとても特別な日でずっと楽しみにしていた。始球式に参加できてうれしく思う」と述べ、力強い一球を投じた。
この日は元ドジャース監督で二世週祭のパレードマーシャルにも選ばれたトミー・ラソーダ氏も加わり、イベントを大いに盛り上げた。同氏は「同祭は長きにわたり日米両国の友好関係の向上に大きな役割を果たしてきた。これからもさらに絆を深めるような祭りになることを期待したい」と述べ、女王やコート、日系人退役軍人らと交流を楽しむとともに、日系コミュニティーの存在をロサンゼルスの人々に広めた。【吉田純子、写真も】
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