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Channel: Rafu Shimpo
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デービッド新城さん:「ダンスの楽しさ知って」

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 ガーデナにある「デービッド・新城ダンスクラブ」が今年、創立30周年を迎えた。ボールルームダンスブームが来ては去りを繰り返す中、長年にわたり多くの日系人に愛され続けてきた同クラブ。今月で67歳を迎え、なおも現役ダンサーの新城さんに30年間を振り返ってもらった。 【取材・写真=中村良子】  新城さんのダンススタジオは、ガーデナ市内のウエスタン通りと166通りの角に立つひときわ古いビルにある。それもそのはず、このビルは1931年に建設され、かつて裁判所だった。30年代にタイムスリップしたかのような錯覚に陥る中、スタジオのある2階へと階段を上ると、そこには男女が手を取り合い、華麗にステップを踏む姿が見えてくる。  沖縄県名護市で生まれ育った新城さん。友人を訪ね71年に渡米後、ボーディングハウスで生活しながら庭園業ヘルパーとして働いた。エンシノの白人家庭でハウスボーイとして働きはじめたころ、友人の誘いで参加した大正クラブのダンスパーティーが、ダンス初体験だった。   ステップがつなぐ友情    会場でエレガントに踊る先輩たちから指導を受けると、「ステップが自然と体に入ってきた」。ハリウッドのスタジオでも練習に励み、コンテストで賞を受賞するまで上達。踊れるようになることで、人と出会い、友だちの輪が広がっていった。  74年から友人と複数のレストラン経営をはじめ、洗車場や不動産など事業を拡大し生計を立てた。当時ガーデナに所有していたレストランにカラオケとダンスフロアを設置すると、週末は北はオクスナード、南はサンディエゴ、また日本からも著名人が駆けつけるようになり、ダンスを通じた輪は急速に広がった。  空いた時間に個人レッスンを始めると、生徒から「クラブとして正式に立ち上げてほしい」と声が上がり、85年にレストランを売却してデービッド・新城ダンスクラブを発足、ガーデナの現スタジオで本格的な指導を開始した。県人会や日系団体、コミュニティーセンターなどでも指導を始め、多い時で、約350人の生徒を抱えるまでに成長した。   「ラッキーなダンス人生」    生徒には、「技術よりも音楽を感じて体を動かす楽しさを知ってもらいたい」。踊っている時の生徒の笑顔が一番の喜びだといい、上手下手に関わらず、その人のよさを引き出し、それぞれのレベルに合った指導を続けてきた。  自身のダンス人生を振り返り、「自分は本当にラッキー。ダンスを通じた人との出会いに恵まれた」。大正クラブで最初にダンスの素晴らしさを教えてくれた先輩ダンサーへの感謝の気持ちは常に忘れない。「先輩が私に教えてくれたように、私も自分の体が動く限り、次の世代に伝えていきたい」  クラスはグループレッスンが1時間5ドルから、個人レッスンは1時間50ドルから。興味のある人は新城さんまで、電話310・266・4844。

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