ロサンゼルスと大阪を結ぶ直行便を8年半ぶりに復活することが決まった日本航空(JAL)は1月29日、就航に先立ち、ロサンゼルス市や関係者らを招いたセミナーをハリウッドにあるヤマシロレストランで開催した。同直行便の魅力や、大阪とその周辺都市を当地の米国人に紹介し、復活便だけでなく日本の魅力も同時にアピールした。【取材=吉田純子】 ロサンゼルス国際空港(LAX)と大阪の関西空港を結ぶ直行便は3月20日から毎日運航される。ビジネスでの利用のほか、近年の訪日客の増加でLAからの観光客もさらに見込めると判断し就航に至った。 機材は最新のボーイング787–8を使用。従来の航空機と比べ運航効率が約20%高い低騒音機体となっており、長時間の搭乗でも地上にいる時に近い心地よさを追求した。 機内はビジネスクラスが42席、エコノミークラスが144席の計186席。エコノミークラスの座席の配列は従来の3–3–3(計9席)から2–4–2(計8席)となり、より広いスペースを確保。約12時間半のフライトでも快適に過ごせるような作りとなっている。 窓は従来より約1・3倍大型化し、電気カーテンを搭載。日よけがなくなり乗客自身が透過光量を調節できるようになった。機内照明にはLEDを採用し、日本の四季を表現するとともに睡眠時や目覚めの時にも考慮した明るさを演出した。 現在JALでは1日1便のLAXと成田空港を結ぶ直行便を運航しているが、日本第2の都市大阪との就航が開始されることにより、今後さらなる訪日観光客の増加が期待される。 同日行われたセミナーには日本政府観光局(JNTO)も参加。2020年の東京オリンピック開催に伴い、今回のJALのLA、大阪間の就航でさらなる訪日観光客の増加が期待されることを受け、大阪をはじめ京都、奈良など周辺観光地の魅力も紹介した。 セミナーに参加したLA市の代表者は「今回LAから大阪への就航便が再開されることを大変うれしく思う。当地は米国最大の日系コミュニティーがあり、多くの日本人、日系人が住んでいる。彼らにとっても今後、日本行きが大変便利になるだろう」と話し、復活便の就航を祝福した。 JALロサンゼルス支店営業部長の森永由姫江氏によると、同社は米FlightStats社が航空会社の定時到着率などをもとに行う国内線・国際線を合わせた運航実績で、14年度のアジア・パシフィック主要航空会社部門で1位に認定された。JALグループは09年、10年、12年、13年に続き、今回で3年連続、計5回目の受賞となった。 「ビジネスでも観光でも多くの乗客が見込まれる同便の就航により、今後さらに多くのお客さまにご搭乗いただき、安心と満足を与えられるよう努めていきたいです」と、JALロサンゼルス支店長の栗原宏和氏は力を込めた。
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