「米国日系レストラン協会(JRA、波多野勲会長)」は8日、ボイルハイツの敬老引退者ホームを慰問し、毎春恒例のすしを振る舞った。和食店「カツヤ」とすし店「鮨元」の板前8人が135人前を握り、居住者はご馳走に大喜びした。
JRAのすしの敬老慰問は、日系社会の礎を築いた先人に敬意を表し、喜んでもらおうと始まり、今年で15回目。食材は、JRA賛助会員である食品メーカー数社の好意により無償で提供されている。
居住者会会長の藤枝ウエイドさんによると、居住者は「すしデー」と呼び、この日が来るのを待ち望んでいたという。ウエイドさんは謝辞の中で「今年も来ていただき、皆さんの顔を見ることができてとてもうれしい。おいしいおすしをいただき、ありがたく思います」と述べた。
敬老に暮らして2年になる敦子ハムトンさんは、すしのご馳走を知らなかったといい「サプライズのようで、とてもうれしい」と喜び、「おすしは、ものすごくおいしかった。板前さんは、みんな親切にサーブしてくれた」と感謝した。居住者は、新しい食品衛生基準に従って手袋をはめて作る姿を見て「握りにくくないですか」などと心配したが、板前たちは「始めた頃は大変だったけど、慣れました」などと答えていた。
カツヤ全5店を統括する総料理長の釘田慎二さんは、4回目の敬老慰問。居住者にすしをサーブし「心から『ありがとう』と言ってもらえた。うれしくて、心が洗われる感じがした。毎年来たい」と話した。波多野会長は、「1年間待ってもらって、お年寄りの皆さんが喜んで食べてくれたのがうれしい」と語り、すしの慰問を継続する意向を示した。【永田潤、写真も】
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