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Channel: Rafu Shimpo
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第1回クールジャパン表彰:日本文化の発信に貢献

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 映画やテレビなどを通して、日本文化を世界に広めることに貢献した人に贈られる「クールジャパン表彰」の第1回表彰式が7日、在ロサンゼルス日本総領事公邸で行われた。ハリウッドの映画関係者らが出席する中、受賞者5人に表彰状が授与された。  同表彰は在ロサンゼルス日本総領事館と経済産業省、日本貿易振興機構(JETRO)の共催で行われ、ハリウッド映画などのエンターテインメント・マーケットで、日本を題材にし、日本自体の宣伝に貢献した監督やプロデューサーを表彰する目的で設立された。  第1回目の受賞者は、菊地凛子出演の怪獣映画「パシフィック・リム」のギレルモ・デル・トロ監督、テレビ番組「ヒーローズ」のプロデューサーで、マシ・オカをはじめ日本人俳優を積極起用したティム・クリング氏、「忠犬ハチ公」をハリウッドでリメークし、世界に紹介したプロデューサーのヴィッキー・シゲクニ・ウォン氏、タカラ・トミーの玩具「トランスフォーマー」をハリウッドで映画化したプロデューサーのドン・マーフィー氏、ジブリ作品を全米で広めたピクサー・アニメーション・スタジオのチーフ・クリエーティブ・オフィサーのジョン・ラセター氏の5人。  表彰式では新美潤・在ロサンゼルス総領事より表彰状と富士山が描かれた輪島塗の楯が贈呈された。  ヒーローズのプロデューサー、クリング氏は初めて日本を訪れた時、「すぐに魅了された。息子も大の日本ファンで過去4年間に4回も家族と訪れている」というほど家族揃っての日本好き。  現在世界100カ国以上で放送中の「TOUCH(タッチ)」では製作総指揮、脚本も手掛け、同作の舞台のひとつを東京に設定するほか、俳優にも日本人を起用。「日本のオタクや漫画文化は登場人物のキャラクターを作り上げていくうえで非常に良いアイデアになっている」と語り、「日本は古くからの文化も根付いていてとても美しい国」と称賛し、受賞を喜んだ。  日系3世のシゲクニ・ウォン氏は25年前に日本を旅行した時、渋谷でハチ公像を見て、その物語を知った。深く感動した同氏は自身が飼っていた柴犬にも「ハチ」と名付けたほど。  「ハチの物語を世界に紹介できて誇りに思う。ハチを通して自分は日本人であったのだということを再認識することができた」と語り受賞を喜んだ。  マーフィー氏は「日本の漫画やアニメは単なるポップカルチャーとしてだけでなく、優れた物語性が備わり、日本が誇れる独自の文化である。とてもクールだ」と語り表彰を受けた感動を表した。  次回作の制作でカナダにいるためこの日出席できなかったデル・トロ監督からはビデオメッセージが届けられた。日本のポップカルチャーの大ファンだと語る同氏は「日本には怪獣やアニメ、漫画など突出した独自の文化があるだけでなく、それを宮崎駿や円谷、手塚治虫などの手によって素晴らしい物語として世に出た。これからも日本のポップカルチャーを世界に広めていきたい」と語った。  同じく欠席のラセター氏もビデオメッセージで「日本が大好き。人々も素晴らしい。スタジオジブリの宮崎駿監督の作品を米国で紹介できたのはとても名誉なことだ。(日本は)クールだ」と喜びを語った。  ほかに日本を舞台にしたヒーロー映画で、親日家としてしられるヒュー・ジャックマンのほか、真田広之など日本人俳優が多数出演した「ウルヴァリン」の制作チームにも、日本政府観光局ロサンゼルス事務所より表彰状が贈られた。  表彰式にはヒーローズで一躍脚光を浴びた日系人俳優のマシ・オカさんの姿もあった。  将来的には映画監督として活躍したいというオカさん。「役者としてだけでなく、制作側にまわらないと日本への道をつなげることはできない。日本の皆さんへの力になれるよう、今後もさらに米国から日本文化を発信していかなくてはならない」と話し、テレビや映画を通して日本の魅力をアピールしていくことの重要性を訴えた。【吉田純子、写真も】  

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